令和7年「春の全国交通安全運動2025」が、4/6(日)~15日(火) の期間で実施されます。
今回は次の3点が【交通安全運動の重点(全国重点)】です。
- こどもを始めとする歩行者が安全に通行できる道路交通環境の確保と正しい横断方法の実践
- 歩行者優先意識の徹底とながら運転等の根絶やシートベルト・チャイルドシートの適切な使用の促進
- 自転車・特定小型原動機付自転車利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守の徹底
そのうち今回の記事では「3.自転車・特定小型原動機付自転車利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守の徹底」について詳しく考えてみます。
ヘルメット着用が命を守る理由
特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード)や自転車・バイクなどすべての二輪車を運転する際、ヘルメットを着用することは非常に重要です。交通事故において、特に頭部を守ることが命を守る最大の要素となります。
ヘルメットは、その名の通り頭部を保護するために設計されています。たとえ低速でも転倒した際の衝撃で重大な傷害を負う可能性があります。ヘルメットを着用していないと、事故の際に頭部外傷を受ける危険が高く、脳震盪や裂傷、さらには命に関わる脳損傷を引き起こす可能性もあります。
多くの研究によると、ヘルメットを着用していないと事故による死亡率が非常に高くなる一方、着用していれば死亡率が大幅に減少することが確認されています。例えば、事故の際にヘルメットを着用していた場合、死亡リスクが60%以上低減するというデータもあります。
参考:https://social.ja-kyosai.or.jp/bicycle_helmet
このように、ヘルメットは命を守るために欠かせない存在です。
二輪車の安全性
自転車やバイクなどの二輪車は、急なブレーキや曲がり角でのスリップが起きやすいので注意が必要です。事故発生時に自分の体でバランスを取ることが難しく、事故が起きた場合、転倒や衝突の衝撃をそのまま受けることになります。
バイクは道路上で他の車両と接触する可能性が高いため、より注意が必要です。ただ被るだけではなく、あごひもを締めるなど「きちんと」「正しく」ヘルメットを着用することは、万が一の事故で頭部への衝撃を和らげる重要な役割を果たします。
特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)は、小回りが効く便利な交通手段です。特に都市部ではシェアリングサービスが開始されたこともあり利用機会がふえていますが、軽快に走行できる反面、車体が軽いために転倒や事故が発生しやすいという特徴があります。また交通ルールを守らないユーザーも確認されていて問題になっています。
電動キックボードも自転車やバイクも、安全に運転するためには、事故を未然に防ぐための心構えが必要です。その中でも、ヘルメットを着用することは、自身の安全を確保する基本的な方法であり、重要な予防策となります。
自転車事故とヘルメット
自転車乗車時のヘルメット着用は、令和5(2023)年4月1日より努力義務となりました。
しかし着用率は高いとは言えません。警視庁が公表した調査によると、県によってばらつきはあるものの全国平均は17.0%となっています。
参考:https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/img/toubuhogo/R6jitenshaherumettochousa.pdf
1位 愛媛 | 69.3 |
2位 大分 | 48.3 |
全国平均 | 17.0 |
46位 千葉 | 6.5 |
47位 大阪 | 5.5 |
自転車事故で死亡した人の6割以上が頭部に致命傷を負っています。また、ヘルメットの着用状況による致死率では、着用している場合と比較して、着用していない場合の致死率は約1.8倍と高くなっています。
参考:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/helmet.html
現在では帽子のような見た目のおしゃれなもの、髪の毛のセットが崩れにくいものなど様々なタイプが販売されています。自分にあうものをファッションの観点からも選ぶことができるので、この機会に購入を検討してはいかがでしょうか。
交通安全運動期間中の取り組みと啓発活動

春の交通安全運動は、地域社会全体で交通事故を減らすための取り組みが行われる大切な期間です。この時期には各地で啓発活動が活発に行われ、自治体や警察、企業などが連携し、ポスターやチラシ、街頭キャンペーンを通じてドライバーや歩行者に対してヘルメットの着用を促しています。
自転車や特定小型原付は、安全に楽しむことができる素晴らしい乗り物です。事故は予期せぬ瞬間に起こりますが、ヘルメットを着用することで重篤なけがを負うリスクを大きく減らすことができます。自分自身と大切な人々を守るために、積極的にヘルメットを着用しましょう。